以前書いて、公開記事にするのは見送っていたんですが、決算後に後出しするのもなんなので、来期予想出しておきます。
現状では、どんな数字が出てもそれによって株価が動くことは考えにくい(結局APNT、CVC次第)と思っているので、割と適当です。
<ここから本文>
総売上 29億~32億
総経費 15億~25億
営利・経利・純利 4億~17億
売上内訳 マイル収入15億
ロイ収入11億〜14億
ノルレボ1.5億
カンジダ契約金1.5億
経費内訳 会社運営コスト10億
APNT5億~15億
※1ドル=100円想定
マイル収入はNVA、QVA合わせて15億。
根拠は今期の下方修正でズレた分が7.5億(NVA)だったことと、
ノバルティスからの販売マイル総受領可能額が187.5億、現在受領額が65億、残りが122.5億で、
「マイルストーンについては、販売開始までに半分程度を受け取る」という社長発言(ソースは失念)があるため。承認申請15億承認15億の計30億受け取りと考えると、販売までの受領95億、販売後受領額92.5億となり辻褄が合う。
※これ書いたあとで探したら
別のソースありました。販売までの受領は95億で確定でしたね。
ロイ収入は以前の記事の2014年売り上げ予想を流用。
シーブリが140億(ロイ7億)
ウルティが120億~180億(ロイ4.8億~7.2億)で合わせて11.8億~14.2億。
ロイについては保守的な予想だろうから、億以下切り捨てて11億~14億とした。
ノルレボは今期売上5億、経費3.5億の純利1.5億ぐらいと思われるので
来期は承継によりロイ1.5億売上のみになると想定。
カンジダ契約金は、導入元のビオアリヤンス社への支払いが計18億で、契約金が3億だったので総額の6分の1ぐらいが相場と考え、富士フイルムからの受領可能額9億の6分の1である1.5億とした。
なおカンジダ3相は2014年H2に終わる予定であり、おそらく承認申請までは来期に間に合わないため、来期においてさらにビオアリヤンス社への支払、および富士フイルムからの受領というイベントはないと思われる。もしあった場合、相殺すると支出のほうが多くなるだろうが、とりあえず今回は考慮しない。
全部合わせると来期売上は29億~32億か。
大幅にズレることはないと思う。
さて問題は経費である。
来期APNT経費がどうなるのか現段階では全く分からないので、幅を持たせるしかない。
前期経費がIFRS適用後で14億(売上原価2.3億研究開発費2.8億その他9億)。
ノルレボに係る売上原価、販管費相当額であろう3.5億を差し引くと、最低限かかる経費は10億強。
ここにどの程度APNT経費が上乗せされるか。
楽観的な見方をすると、何らかの理由で臨床試験まで進展に至らない、あるいは臨床試験に進展し費用がかかったとしても、一定程度無形資産として計上可能?(私はこれにある程度期待している)と思われるため、それほど経費は増えないというパターンが考えられる。
この場合でも最低5億くらいはかかるだろうか。
ただ普通に考えれば、犠牲を払ってまで増資したんだからその通り使うんだろう、少なくとも実際に使うかどうかはともかく来期予想は使う前提で出すんだろう、と推測するのが妥当。
会社の増資使途説明によれば、今後3年で36億をAPNT研究開発、今後2年で5億をAPNT設備にとあるので、この通り使うとすれば、来期はAPNT費用12億設備で2.5億の15億弱使うことになる。
これがとりあえず会社側が言っている最大値なので、APNT関連費用で5億~15億と想定。
が正直、私的には上記費用の数字にはあまり意味がないと思っている。
当初55億調達想定の増資で、結果46億強の調達となったわけだが、当初この55億の使途は、apnt関係に50億(研究40億、設備5億、人件費5億)、再生医療直接投資に5億とされていた。最終的に46億の調達に留まる、となったときに、これは実質的にはAPNTのための増資なのだから、再生医療から削るのだろうと思ったのだが、結局何が削られたのかというと、なぜかapnt人件費と研究費だった。(研究36億、設備5億、人件費記載なし)
つまり本来、調達したお金を使いたかった順番は、再生医療・設備投資→研究費→人件費だった、ということになる。邪推すると、実際のところ、再生医療、APNT設備投資までは使うと(内部的には)決まっているが、その先の研究費、人件費については実際使うのかどうかわからない上での増資なのではないか、とも思える。しかし再生医療と設備投資までであれば、現有資産30億強で十分賄えるため、これほど多額な増資をする必要はない。さらに莫大な研究費、人件費がかかることで初めて、増資をする理由が生まれてくる…。なんだか、無理やり増資する理由を作っているような気がする。
つまり、うがった言い方をすれば、今回の増資の裏には「黒字になると銀行借り入れできてしまうので、増資でしか調達できない、という理由付けができるうちに現金を手に入れておこう」というような狙いがあったのではないかと推測できるのである。
要するに、55億(結果的には46億)使いたいからからその分増資します、という使途が決まった上での増資ではなく、増資できるうちにできるだけ現金増やしたいので増資します、使途は後付けで振り分けました…、という最初に増資ありきの使途説明だったのではないかと私は考えている。
仮にそうだとすれば、今回調達した額と会社が言っている使途理由、金額を計算の基礎としたところで、会社側にそれを実行しようとする意志が強くあるわけではないのだから、それはあまり意味を為さないことになる。最大15%の希釈化の「15%」というのも、55億使うから55億分の増資しなきゃいけないんです、というよりは、これぐらいの増資なら市場でのインパクトも抑えられるだろうみたいなニュアンスが含まれているように、私には思えてならない。
<本文おわり>
私の予想はこんな感じですね。
最後増資についての私なりの見解も少し出しました(週刊実話並の与太話)が、別に増資の件に対して経営陣に対して怒っているとか責任を追求したい!みたいなことは思ってませんよ。
むしろ増資で現金増えた分、下値を拾いやすかったなーってぐらいです。
ただやっぱり、APNTにこんなに使うの?使えるの?使う価値あるの?というのは今でも疑問です。増資であれだけ調達したのに結局APNTに使わないのはおかしいじゃないか、とか言わないから、APNT経費を抑えめにして、見栄えのよい来期予想が出ないかなーとは思ってます。
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